おさんどん、パリ日記!

案の定出発当日まで仕事に雑務山積で、6月1日成田を発ちました。
夫とは7年ぶり・・・彼にとっては久しぶりの欧州です。
あれからも私は気ままな旅を楽しんできたけれど
何かと余計な心配が絶えぬ?極楽とんぼ殿は「帰ってきたら家がないかも…」
一切を私に丸投げで彼のお仕事はコンセント抜いてきただけ!
私の誕生日にパリ到着!(そう設定しました!)
昨年は足首骨折で入院、旅行は取りやめで二年ぶりのパリ・・・早朝なのに婿殿Rと娘が迎えに来てくれました。
二年前、私の旅にひょいと娘が着いてきた。二十年ぶりに母娘一緒の旅行・・・これも運命だったのでしょう。
あの時私も娘もこの街で旅人として出会った彼が今では娘の伴侶。
あれから二人の恋が始まって・・・
毒蜘蛛嬢と冷やかしていた娘が今和やかな幸せに身を浸して微笑んでいます。
その夜は彼の手料理で私の誕生祝!
再び訪れたこの部屋に神戸にあった娘の荷物がすんなり治まって、彼女の絵が不思議と馴染んでいました。

偶然空いてた彼らのアパートの中庭越しの部屋を借りていて私達のかりそめのパリ生活…
ところ違えば日常もまたお遊び、「ボンジュール」パン屋が開くのを待って焼きたての朝のバケットとクロワッサンはたまりません!
ただし夫殿はこちらに来て雨に打たれ発熱!軟な男はたちまちフラフラで楽しむどころじゃありません。
お得意の不愉快モード全開スウィッチ・オン。(この発熱で夫はすっかり病気モードに!)
洗濯機もないので朝からせっせとお洗濯にお料理、夜はずっと休みを取ってくれていた婿殿のご招待!
夕方からアぺリティㇷで少しのお酒とおつまみを・・・ゆっくりゆっくり日が黄昏て初夏のパリの日没は10時です。
結局夫殿の絶不調により、そんなこんなでちょこっとした散歩以外二つの美術館に行ったものの
私の好きな路地徘徊の街歩きもちょいと居酒屋もなし!
今回は彼らの結婚式に来たんだから・・・と自分に言い聞かせます。

役所での承認式で私達も立ち合い人としてサインします。
この日のために選んだ娘の着る着物一式を日本から持参しました。
モダン好みの彼女のために着物に合うヘッドドレスも新調!
朝娘の部屋に行って花嫁の着付けをします。
帯をきりりと締めて・・・当日お練り宜しく着物姿で街を歩けば「何てきれいなの!」に娘ご満悦。
後から青色吐息で夫もよたよたついて来ます。
その日を待って二人は夫婦になりました。

時間を手繰り寄せれば娘と彼とは彼女の留学時代、南にある同じ大学に通っていたのです。
そしてあれから二十年の時を経て出会ったのでした。
「なぜあの時知り合わなかったのかな?」「いえいえ、今だからお互いに気づいたのよ」
もっと早くにこの幸福を掴みたかった二人の自問自答です。
長い長い遠回りをして掴んだ幸せを二人今噛み締めています。
何時もなら私はあの流れる雲のように旅の自由を楽しんでいる・・・
私は軟でわがまま夫殿をぼやきながら「蓼食う虫も好き好き…」の自分の癖?を噛み締めます。
スーパーに行ったり洗濯したり、姶良の町がパリになっただけ・・・道端の物乞う人とも馴染んでご挨拶。
今回は良いさ、9月のパリを(秋にもう一度また旅を・・・)楽しもう!
幸せにまどろむ二人を残して私達はカルカッソンヌに向かいました。

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