降りてきた夏!

弱々でわがまま夫と罰ゲームみたいな旅を終えて帰り着けば我が家はジャングル!
庭木にツタがからまり山野草は雑草の陰で見るも無残です。
けれど私たち二人はそれを片目に引きこもり!もう展示会がすぐそこに。
今回久しぶりに地元での二人展。
スーツケースから中身を片付けるのももどかしく二人アトリエに籠って猛ダッシュ!
やはり靱帯損傷で足にはしっかりコルセット。
相変わらず極楽とんぼ殿は「おはよう・・・」ぐらいに涼しい顔で「大丈夫?」と口でご挨拶
あとは全部私にお任せ・・・良いや、これもネタ話!会場で言ってやろう。

二年半余りの絶不調から彼の絵は進化しました。
今年初めから彼には珍しく根を詰めて描いてましたっけ。
会場に並べれば・・・黒に深い色が加わり静寂があります。
絵と人格の間に疑問?と言えば「こんな絵、性格の悪い奴にしか描けないんだよ」とうそぶきます。
それなりに得心の彼のひらきなおりです。
前回は彼の絶不調で私独り展で「そんな気分じゃない!」と彼・・・だからオープニングもなし。
この夏久しぶりで展示会初日懐かしい何時ものメンバーがうち揃い、みんなでわいわい飲みました!
もちろん彼の旅での横暴ぶりとよわよわは酒の肴!
私もスカートめくって「ねっ、言ったでしょう?これよ!」コルセットも誇らしげです。

不思議です。
数年前全身に転移して…と静かにお話しする美しい方が「息子が絶対守ってくれてると思うの」
あの時静かにそう呟いた。幼い一人息子を見送った悲痛な母の言葉です。
その病気を夢で知らせてくれたのもその子だった。
あれから長い時間が立って・・・「あの方は・・・もう」私は不謹慎な想いでいました。
その方が突然現れたのです。「私にはもうがん細胞はないの」そう言って彼女は微笑みました。
医者が見放したのに、危ない時期を乗り越えて本当に彼女の言葉通りになったのです。

前回2度会場に訪れて・・・似合い過ぎる!その度悪戯っぽく笑って私の帽子を3個づつ買って・・・
華奢な彼女のチャーミングなあの微笑みを私は今回も楽しみにしていました。
ところが突然の訃報・・・あの方がもういないなんて・・・。
彼女の友人がそれを伝えに来てくれました。
「あの人・・・足の指にまで小さな指輪してたの。白雪姫みたいに眠ってた・・・」
素敵な女性は素敵なまま花の香りを残して逝ってしまいました。

今回もいろんな方が現れ、いろんな言葉を置いて行きました。
私はアトリエでそんなひとつひとつを紐解きます。
彼らの言葉は漣のように私に静かに打ち寄せ、私は身をゆだねます。
一年中走り回って・・・けれどこんな時間が夕暮れのように降りて私は私でいられます。

さあ、今からもうひと働き!大掃除してあと注文をこなしてetc・・・
もうすぐ孫二人が合宿?にやって来る。
昨年の今頃、彼らが着いた日に私は足を骨折!何にもしてやれなかったからなあ。
今年は埋め合わせで鬼軍曹のもと、子供二人だけ20日間の強化合宿です!
上のアンジュは今家で嫌いな野菜を食べる練習、
下のクレアは「ヨーコに外に出された時、素早く家に入る練習!」をしてるらしい。
そうです。鬼軍曹は孫を甘やかしません!
その5才のクレアが最近言った台詞・・・
今更ですが私達が祖父母と聞いて
「え?!知らなかった。ヨーコとタクってお友だちと思ってた!」
なるほど・・・ね。
いろんな想いをまた引き出しに収めて・・・手ぐすね引いて彼らを迎えましょう!

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