梅雨が明ければ・・・

長梅雨の明けぬまま…七月に入りました。

紫陽花もクチナシも、スモークツリーに白のねむの木も・・・濡れそぼったまま静かに終わりました。

東京でも一旦収まる気配を見せながら、自粛解除と共にコロナウィルスがまた国中でじわじわと広がりを見せています。

今の季節ならば、私はアトリエに籠ってすぐさま展示会場に飛び各地のお客様と久しぶりの再会、そしてまたアトリエと目まぐるしく動く日々!

けれど今年はずっと自宅待機・・・15年ぶりの思わぬ休暇!お陰で汗だくになって家中手を入れました。

1月の中国・武漢から始まったコロナ騒ぎは、あの頃まだ対岸の火でした。それがこんな風に世界中を巻き込んで行くなんて・・・。

思いがけずこの災いに巻き込まれ色んな物を失い、人々も互いを恐れ…通常が通常でなくなってしまった。

田舎に住めばそんな街中の緊迫感から遠のいていますが、コロナの去った後にどんな世界が残り、始まって行くのでしょう。

そこに今度は未曽有の大雨!です。大きな川は蛇行しながら暴れまわり、川辺に暮らす人々を飲み込んで行きました。

ここ100年余りの人類の発展?がもたらした結果が異常気象に繋がり緑滴る温暖な地球を変えてしまったようです。

今出産のため帰省した末娘の幼い孫君が生き抜く世界はこれからどうなって行くのか・・・憂います。

 

さて・・・我が友人のH氏。この春、医師から突然の告知を受けた後・・・あれから思いがけないほど元気なのです!

余程強靭な生命力を貰ってたのか、最後の望みと辛い治療へ・・・のはずが驚くほど大丈夫なのです!

子供らも含めて深い関わりをしてきた彼ら夫婦です。

H氏の病のショックは我が一家を走り抜け・・・彼等の提案で「彼を元気づけるDVDを作ろう!!」となり、

彼等に内緒で子供ら4家族に私達夫婦、H氏の友人まで巻き込んで励まし替え歌のそれぞれのパーツを歌ったビデオを作る事に!

早速パリの娘夫婦から送られてきたのが、これがお洒落なんだなぁ、だから皆発奮しました。

次女宅はおしゃまな娘達とハワイアン、三女は家族でジャズシンガー風、これがまたノリノリ!

長男宅は産休で東京から実家へ避難中のお嫁さんと子供らはダンス映像で残った息子は独り寂しくメッセージで参加、

私達夫婦は・・・私、娼館のマダム風?で夫はジゴロに扮し、それぞれの家族で自撮り!です。

(それぞれ各家で慣れない作業に喧嘩したり…大変だったらしい!)

私のDNAを受け継いでみんなひどい音痴の一家⁈ですが、そんなバラバラ映像を三女がかくも見事に編集してくれました。

産み月近くなって4月バタバタ新居に移った後、改築で工事中に加え、コロナ禍で始まったばかりの幼稚園まで電車バス乗り継いで子供の送り迎えetc・・・

そこにこの編集があったわけだから!!察して余りあります。本当ににご苦労様でした。

けれどこの娘、誰かに似たのでしょうか…こんな最中、帰省前日まで洗面所のタイル張りを自分で済ませてきた!らしい。

「何かあったらどうするの?馬鹿なんじゃない!」と思わず言ったのですが・・・

本人曰く、タイル張りながら「あぁ、私、まるでY(母親・私の事)だ!」だと。

何れにしろ、この娘のお陰で素敵なDVDに出来上がり・・・

我が家の家族みんなその見事な仕上がりに「あっ」と声を上げたのですが、それを観た友人夫妻は涙・涙でした!

最期の手段の治療・・・けれど・彼の思いがけないほどの強靭さにでどんどん好転していきます。

その嬉しさ余って、今度は「もう、いいよ」のDVD作らなきゃ!と笑い合うほど!

そもそもH氏、実に良い人だけどちょっとへそ曲がり…けれどこんな事があってから何だかもっと深い慈愛に満ちて来たようです。

人生には突然舞い降りて来たこんな寂しさや悲しみに笑いが散りばめられて・・・いっそう味わい深く愛おしくなるんだろうなぁ。

そして私達も・・・もっと深い愛、絆を感じています。

 

最後まで大雨やコロナに翻弄されながらようやく出産帰省出来て・・・我が家で自粛中の娘は今ようやく休息に辿り着いたのでしょう。

ソファで一人息子とうたたねしています。やがてもう一人の姫がこの世に誕生します。

いろんな事があっても、愛に満ちた世界でありますように・・・

人の愛の力を信じます。

 

 

 

 

 

 

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