年の始まりに…

2026年…初春のお喜びを申します。

昨年晩秋…旅に出て以来、私の留守中夫がパソコン買い換えの結果…ホームページのこんがらかったパスワード⁈のためこのブログを更新できないまま…すったもんだしたしている間に長い長い旅のお話になってしまいました。ゆえにそれを11月と12月のブログにぶち込んで…年が明けました。

昨年明けてすぐ…例年のごとくS夫婦と共に出かけた日南にある洞窟?神社…鵜戸神宮で初詣。打ち付ける波の向こうのそそり立った岩の上に小さな輪が作ってあって、そこに社務所で買った5個の素焼きの小さな球を投げ入れる。大概はみんな海に落ちていくのだが…私は毎年入っていた。昨年、77歳になったSが初めて球がそこに入って「今年は良い事あるかも…」と大喜びした。(あの時Sは皆で行く旅を確信したんだろうな)そして…あれから間もなくSは高い空へと昇って行った。だから…約束通り私は彼女を連れて旅に出たのだった。今年三が日が終わると何時もの私たち夫婦と夫の友人の三人でSの家まで宮崎詣で。しかしSの夫・H氏は今年はもう鵜戸神宮へは行かない、行きたくない…と言う。私達は何時もそこでその年の破魔矢を買っていたのだが…今年はお参り無しとなってしまった。Sが亡くなって間もなく一年…そのH氏はあれから彼らの寝室でまだ一度も寝てないのだという。一緒に過ごした寝室へは入れない…と。一晩中リビングでテレビを付けて昼過ぎから飲み始めて…ソファでいつ寝たのか起きたのか…そんな暮らしの一年だったようです。でも…仕方ない!最愛の人を失ったのだから。だからせめて…と、昨年夏に「これは強制!」とベッド代わりになるようなソファに買い換えました。そんな彼もようやくSのいない日常に慣れてきたのだろう。誰も訪れず誰も訪ねず…ただ私達の月一の訪問を彼は首を長く待っている。私達の子供らは心配して「昼過ぎからのお酒…やめるように言って」と言う。その後の事は「Yちゃんに任す!」と言われた私…だからH氏にも言い含めている。もう、今更、良いじゃないか。彼もSのいないこの世で節制してまで長く生きようとも思っていない。でも命がある間はSがそうだったように元気で楽しもうよ。               たまにこうして皆で気炎を上げて熱唱し、世界の党首ども…欲がらみの世の中を一刀両断…誰も私達を怖がらないし怖くもない!けれど不良老人の雄たけびを聞け!と、ぬるま湯の静寂に吠える…これで良い!                        だから今年の正月明けも…みんなで吠えました!

昨年秋以降…帽子の展示会を始めて20年目、初めての休暇として秋冬の展示会をしなかった。どんなにゆっくりした日々が送れるのだろう…と期待していたのだが、思惑違い。相変わらずバタバタ動き回ってようやく暮れに辿り着いた。二、三日前全てクリアできてようやく今もくろみのマリオネットに掛かってます。と、言うのも…三月の大阪のギャラリーから「今年のお二人のコラボ…旅がテーマよ!」と言われてた。壁に一杯写真貼って…なんて言われたけど相棒となったDとの旅…写真嫌いの彼女との2ショットなんてないのです。旅の途中から「こりゃだめだ…」と懸念があった。それでふと思いついたんだなぁ。「そうだ、時間あるから二人のマリオネット作って旅の話させよう!」…それが今ようやくめぐってきて製作中。細くて色気ないのと、生意気そうでちびっこくて太いのを2体作らなきゃ…もうお遊びの時間です。ばらばら作っては乾かす合間に本業のお仕事お仕事⁈…さてさてどんな仕上げになるのやら…お楽しみに。

クリスマス前…連絡あり。ある若いカップルが遂に結婚…入籍したらしい。凄く無垢な二人…紆余曲折あってとうとう籍を入れた二人。彼の母親に初めて会いに行って彼女は号泣したらしい。嬉しかった。彼女のようやくたどり着いた場所…涙が分かる。それを優しく見つめる彼が愛しい。心からお祝いしたかった。だから…と考えて、私は初めて夫の「絵」を買った。家には売るほど⁈彼の絵はあるけれど…私は自分のお金で彼らに差し上げる絵を買いたかったのだ。若い二人には小さな絵を…と選んだ。勿論まともな金額は払えない。夫の方も「あなたからお金は貰わないよ…」だけど私は自腹で買って贈りたかったのです。ただし私の帽子一個分の代金で…後は私の色香を添えるから何なりとお好きに!…と値引き交渉成立です。祝福の手紙を書いて…クリスマスに届けられるつもりだった。おっと…そう簡単にはいかねぇ。絵描きの拘りってもんがあったのだ。「ちょっと手を入れる…」そう言って彼はキャンバスを取り上げた。もう…クリスマスに間に合わないじゃないか!すると夫は絵描きの顔できっと私を睨み「僕だってこのままでは渡せない。これは僕の絵なんだから!」そうですよねぇ…と私はすごすご引き下がるしかないのである。ただし…拘って手を入れたものが以前より良くなる…とも言えないのだが、そんな次第で…早く若い二人に送りたいのだが年を明けてしまった。まぁ生意気な私が近寄れない分野が彼にはある…というのも良い距離感かも…と思う新年です。

夫の友人らは暮れに押しかけ大いに語り、飲み、笑って世に気炎を上げて、あくる日お持たせの料理を引っ提げてそれぞれ帰って行った。気の置けない熱い良い仲間たちである。最近私は持ち帰ってきたSの服をよく着ている。あれから我が家の神棚とした飾り棚にSの写真がまた仲間入りした。私がパリで撮った写真…紫の小さな帽子を被って片手を頬にあて何処か思案気でいい表情で佇んでいるんだなぁ。一人、また一人と写真が増えていった我が家の飾り棚…夜になって風呂上り、この飾り棚の前で線香あげて小さな盃にビールと酒を入れて…手を合わせ皆に語り掛ける。何だかみんな身近…それが済んでようやくビールで乾杯!それまではお預けです。ぐびっと飲み干して「今宵、何を観る⁈」さぁ私たち夫婦の夜の始まりだ。今年はどんな色に塗られるのだろう。

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ちょっと可愛い事がありましたので…おまけです。 

私は手元を見るのに老眼鏡が必須なのですが、それ以外は裸眼でないとこれまた見えない。つまり、始終老眼鏡を付けたり外したりを繰り返すのが私の日常。その所為か思いもかけないところに頻繁に眼鏡を忘れているのです。洗濯ばさみのケースの中?とか本棚の本の上に置き忘れて、それをどこに置いたか日々探しまくり、また思いがけない所から出現…だから常時4個は家の中に必要?なのです。先日お昼食の配膳が終わってテーブルに着いた途端「あ、眼鏡忘れた…」と気が付いたのですが、こちらから台所のカウンターの端に乗っかてるが見えました。でも座ったばかりなのに…と、ずぼら虫が囁きました。と同時に夫が爪楊枝取りに立ち上がったので(めったに立たない男なのですが…)すかさず私は夫に「ねぇ、おねだり!」と言ったのです。もちろん(ついでにカウンター上の眼鏡を…ね)のつもりだったのです。でも「おねだり…」という言葉は不意に彼を刺激したのでしょう。「うん?」という表情で振り向き私の方に後帰って来て、76歳の男は静かに顔を寄せてキスをしたのです。「はぁ⁈私…ついでに眼鏡を取って来て…と言ったつもりだったんだけど…」今度は彼の方が「…あぁ、そうだったの」と少しはにかみました。「おねだり…」という言葉は甘い蜜のささやきを含んでいるんだなぁ。

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