5月に入っても気候の乱れはここ南を飛び越えて北寄りの地域がまさかの夏日！そうかと思えばまるで梅雨のように長雨続き･･･世の中騒然のゴールデンウィークも過ぎ、ようやく中旬に入って初夏らしい爽やかな日々到来です！･ウクライナもガザも未だ戦火にまみれているけれど･･･早朝散歩に出れば光をはらんだ海の青、空の青！この遠浅の干潟に野鳥が群れ、河川敷に植わっている琵琶の木に黄色の実がたわわに揺れて･･･田舎の海辺はのどかです。

4月明けて･･･5月1日メーデーは夫の友人(最早､私の友人でもあります！)の誕生日！勿論覚えていたけれど･･･お天気の晴れ間の三日間を狙って私達夫婦と今度は彼H氏参加の三人で日南の友人夫婦の家まで恒例の二泊三日のお泊まり飲み会！独り身の彼には我が家の子供等もメールで「happy bathday！」で祝ってくれる。でも今回は何せその誕生日翌日我が家を出発予定･･･だから日南と共謀のサプライズを計画！彼の誕生日、忘れたふりを決め込んだ。こっそりプレゼントとケーキと「7と5」のローソクに百均の王冠？まで気付かれぬよう車に詰め込んで･･･知らんぷり！きっと彼奴は「あれ、みんな俺の誕生日･･･忘れてるなぁ」彼はさぞかし寂しい誕生日だったろう。日南一日目は決まって日南にある馴染みの居酒屋M。店先で男どもを先送りして･･･私とS姉は入り口でばたばたと準備です。ケーキに蝋燭の火を付けて･･･「ハッピィ　バースディ　ツーユ～」二人歌いながら現れると「もう何だよ～」おじさん⁉の顔がぱっと緩んだ。直ぐさまキラキラ王冠を彼の頭にのせると･･･大人しく被っている。だから写真をパチリ！そして家族lineに配信です。子供等が生れた時から我が家に現れる彼はもう家族なのです。「忘れてる･･･と思ってたでしょう！」私達の細やかなプレゼントを喜んでくれた。その日、カラオケまで行って下手な歌を歌いまくり！皆弾けたねぇ。

翌日は日南の大島まで遠足です！小高い場所にあるS姉のデッキから一望できる海にその島は見えています。放映で知ったのですが、今や無人のこの島は蝶の中継地点らしく50種もの蝶がいるらしい。港から高速艇で10数分ほど･･･お弁当買い込んで舟に乗り込めば潮の香り！もう遠足気分･･･老いた少年どもは張り切っています。港からたらたらアップダウンの道が続いて･･･僅かに離れただけなのにもう植生が違います。まるで亜熱帯⁉全てが大きく育っています。5人の老いた子供等⁉は歌ったり互いを揶揄ったりしながら蝶の集まるキャビン⁉とやらを目指します。へたれの我が夫は先頭を歩いて蛇に遭遇！その度にひゃっと飛び上がる！それが面白くて私が小走りに近づき小枝を投げる度に「もう！」とびくついている。温暖で人間社会という外敵もなく､この島には植物も生き物も自然のままにゆるゆる生息しているようです。まだかな、まだかな･･･で見落として結局折り返し2キロも無駄？歩きして､キャビンに辿り着きました。ここはまだ住民がいた頃、小学校だったらしい。一番多い時で50人もの子供等がいた･･･その跡地にキャビンが出来たのだという。その麓で草刈りに来ていた女性が教えてくれた。彼女はこの島の生まれで･･･もう誰もいなくなったこの島に数年前から時折通って生い茂る草を刈っているらしい。小高い丘にあるキャビンからは海が一望できた。そして植え込まれた花に無数の蝶が飛び交って蜜を吸っている。正しく桃源郷だった。余命宣告までされたS姉の夫H氏も島をゆったり回って6．5㎞を歩き通した。往復する船の便数は少ない｡夜は呑まなきゃならないので、早めの帰りを選んで港に着けばまだ時間がある。誰もいない小さなハーバー･･･まだ病み上がり気分の私は足を投げ出しコンクリートの床にごろんと横になる｡空が何処までも青く、風がそうそうと吹き渡る･･･目を閉じればちょっとうつらうつら､遠くで海鳥の声が聞えている。帰りの船で先程の女性チカちゃんにまた出合った。港に着いてから彼女がこの島に集まる蝶のファイルを貰う･･･本当にリフレッシュしたなぁ。

帰り着けば今度は家呑みです。このS姉は私達が来る度に「よく来てくれたねぇ」と大歓迎！お取り寄せの大きな伊勢エビのお刺身からカワハギツブ貝、etc･･･ここでも私が料理担当の筈ですが「Yちゃんは疲れてるから･･･」と事前にちらし寿司が用意されていた。私用に用意してくれていた極上の大吟醸はまだ呑むほどの体調ではなかった私の代わりに全部彼奴Hが平らげてくれた！この独身男は食い溜めが効くのです。我が家に来た時も「お前は良いよな｡黙ってれば食事が出てくるんだから･･･」と夫に言いながら美事にがんがん食べてごっそり持ち帰ります。でも精神の綺麗なこの男が私達みんな大好きなのです。呑みながら皆で旅の話になりました。S姉夫婦と私達夫婦で欧州にひと月半の旅をした事がありました。夫のH氏が病気になって「人生で一番楽しかった･･･」と言わしめた旅です。たまたまその写真をぱらぱら観ていた友人Hに如何に楽しかったか！と話が盛り上がりました。以前からこの友人の方からも「Y子さんの分は俺が出すから一緒に行こうよ。T、お前は自分で出せよ･･･」なんて言ってたけど、その夜は楽しくって･･･「行こうぜ！」重なった手に、夫もおずおず手を出して「･･･go！」来年5人で行く事に決定‼

なたね梅雨なのか･･･鬱陶しいほどの重たい空が続いて､私の体調も何故か微熱続きだったのですが、この大人の遠足⁉を境に次第に元に戻っていきました。体調悪いって言っても何ら変わらない日常に仕事も熟す！「だから何時までも長引くんだよ」とは何もしない夫の言葉！でも元気になりました。「あぁ、4年も途絶えていた旅行･･･イタリア語、忘れたかも！それにいい加減な英語･･･」彼奴らを引き連れて行くんだったら､もう一度見なおそう⁉また新たなパッションです。このキリギリス･･･ずっと続けた異国への旅でもうすっからかん！あの頃のイメージでは70過ぎたらもう面白い事なさそうだから･･･と惜しむように毎年旅を続けた。でも･･･70過ぎても人生面白いんですね。夫も「お金はすっからかんよ」と言っても「あなたのお陰でいろんな所に行けた･･･楽しかったよ。」と･･･欲のない人は良いなぁ。さぁ､ユーロの高い今年は流して･･･来年まで頑張る！まだまだ働ける！お金借りても行くぞ！皆、楽しもうぜ！