2年に及ぶコロナ冬眠をゆっくり楽しんだけれど、キリギリス族･･･もう首が回りません。

年が明けたら仕事開始！とアリンコのように帽子をせっせと作りためて、春一番にお声を掛けて頂いた高松の昨年出来たばかりのギャラリーN’s collectionで展示会！インスタで観ればもう趣味的世界が･･･展開します。まして四国はまた行ってみたかったんだなぁ。

高松市内から外れて更に車･･･初日、こんな引っ込んだ場所でお客様なんて来るのかしらん、ましてまだコロナがじわじわ燻っている時期だから･･･

それがそれが四国を初め九州、関東、関西各地からのお客様！中でもワッツの詩野ちゃん登場のサプライズ！

母親のカリスマオーナーだったK女史を亡くして以来、お世話になったのにコロナで何のお悔やみも出来ぬまま･･･ずっと気になっていました。今年に入ってひょいと思いつき勢いで作ったK女史の人形を送ったのは良いけれど「ちょっと安直だったかなぁ」と･･･それも実は気になっていたのです。今回の高松までの遠出はそんな私への配慮のご祝儀？だったのでしょう。有り難い話です。

ギャラリーのオーナーのN嬢はまだ40代だけれど選び抜かれた美意識の持ち主でここで彼女を介していろんな作家に出合いました。彼女はこれを化学反応？と呼びます。正しく･･･私も若い彫金家M氏の作品にくらくらです。

私の反応に翌日は彼も現れて、何と三匹並んだ玉虫を指輪です。指輪です。この迫力！澁澤を連想させ、ある興奮から私の饒舌止まらず･･･彼にお任せでオーダーしました。いずれ私の手元に彼の作品が届く筈です。

オーナーの華やかなN嬢の拘りとにじみ出る人間性･･･M氏を含めて地方に住みながら物作りをするスタンスなど一杯話したなぁ。個性が際立つ熊本のY嬢、神戸のMさんはまた北海道まで来てくれるそうです。高松には僅か5日間だったけれど濃密な時間でした。

高松の展示会から岡山・倉敷まで列車で移動･･･瀬戸大橋を渡ってたったい1時間半！

40年前、結婚式でまだ2才だった息子まで伴ってここを訪れたことがあったけれど･･･その彼が此処に居住を決めて家を買ったのです。彼の二人目の子、K君には初めてのお目もじです。コロナ直前に生れてそのままコロナで行き来も出来ないまま息子一家の人生も変わりました

。閉塞された世界･･･都会に見切りを付けて彼等は地方の暮らしを選びました。それが倉敷だったのです。どうにかなるだろう･･･見切り発車のまま、彼等はもうここに根を下ろすつもりで田園に建てられた家を購入しました。

伸びやかで大きな家で彼等の新たな生活が始まります。まだ引っ越して間もない彼等の家に一夜お邪魔すれば心づくしの歓待！気難しかった息子が二人の子供と大らかな妻の愛に包まれて彼なりの幸福を見いだしたのでしょう、世の中ままならないけど安らぎに包まれていました。

今度は列車を乗り継いで･･･末娘のお宅訪問です。こちらもコロナを機に神奈川へ家を買って移り住みました。

かって間もなく出産で上の子を連れて帰省して我が家で三ヶ月の長逗留･･･あの時産湯を浴びた子が会えないままもう一歳半!走り回っていました。

この娘一家も都会を離れて「磯ヒヨドリが庭先に来るのよ」と娘、都心勤務の婿殿は通勤が大変だろうけれど彼にとっては初めての戸建て･･･広々としたデッキの広がる家に大満足らしい。娘が出産で帰省中に彼は大きな大きな木の根っこを掘り起こしました。

今デッキの先でさわさわとミモザが揺れて、優しい老夫婦がお隣さん･･･末娘一家もここに碇を下ろしました。

久しぶりの展示会に急ぎ足の子供等？見回り行脚もハードに詰めた仕事の後ゆえ楽しくも疲れました！「何故こっちには来ないの？」千葉組の二女一家のそんな声を後ろにもうギブアップ。今回はここまで！です。

それでは皆さん､また･･･ね。